//=$_SERVER["REQUEST_URI"] == SRC_ROOT ? 'website': 'article'?>
包括的2次元ガスクロマトグラフィー(GCxGC)
GCxGCでは、1次元目の全溶出成分を一定間隔毎に極性の異なる2次元目のカラムに導入し分析します(モジュレーション)。2次元目カラムは、ナローボアカラムによる高速GC分析を繰り返し行います。GCxGCでは、数1000成分の分離が可能となります
GCxGCでは、モジュレーターにより1次元目のカラムの溶出成分を極狭いバンド幅にトラップし脱着できるため、ピーク幅が0.05~0.5秒程度までシャープになります。このため、従来のシングルGCに比べて数倍~数十倍程度、感度が向上します。
GCxGCでは、分離特性の大きく異なるカラムセットを用います。例えば、1次元目に無極性、2次元目に極性のカラムを使用した場合、横軸が沸点順、縦軸が極性の順にプロットされるため(GCxGCクロマトグラム)、同一官能基などを持った成分ごとに、グループタイプ別分析が可能になります
GCxGCクロマトグラム(2D map)では、2つの保持時間情報を使ったサンプルイメージングが容易になります。さらにGCxGC専用解析ソフト(GC-Image)を用いると、2D mapの引き算などをすることも可能です。
ZOEX ZX1 Thermal Modulatorでは、ループ状のモジュレーターで、冷却ガスによるクライオフォーカシング、加熱圧縮ガス(空気、窒素など)による瞬間的な脱着を、2段階にわたって行います。このクライオフォーカシングと脱着を繰り返すことをモジュレーションと呼び、その間隔は通常3~8秒で行われます。
※1次元目のカラムと2次元目のカラムをつなぐインターフェース部を、モジュレーターと呼びます。
GCxGCでは数秒間隔ごとにモジュレーションをかけることにより、1つの化合物が、3~5本のピークに分かれて検出されます。GC-Imageでは、データをモジュレーションピリオドごとに区切って並び替えを行い、等高線クロマトグラムを描きます。得られた2次元クロマトグラムは、3次元表示をすることも可能です。